腰椎椎間板ヘルニア 友輝接骨院

腰椎椎間板ヘルニア

椎間板ヘルニアは、お年寄りの方よりも、40歳代を筆頭に中高年の男性がなりやすいです。
ここ最近は、椎間板ヘルニアに対する治療の考え方が大きく変化し、昔ほど安易に「手術」することはなくなってきました。

背骨の骨(椎骨)と骨(椎骨)の間には、クッションの役目を果たしている「椎間板」という軟骨があります。
椎間板の中心には、ゼリー状の「髄核(ずいかく)」があり、髄核は「線維輪」に取り囲まれています。大福餅の「あんこ」と「餅」を想像していただくとわかりやすいと思います。

その椎間板の一部が外側に飛び出した状態が、「椎間板ヘルニア」です。


椎間板ヘルニア


上の図のように、中の「髄核」が線維輪を突き破って飛び出した状態のものを「脱出型」と言い(大福餅のあんこが餅から飛び出した感じです)、髄核が線維輪を突き破らないで、一緒に膨らんで突き出した状態のものを「膨隆型」といいます。(大福餅自体が膨らんで飛び出た感じです)

椎間板ヘルニアの症状

先ほどの図のように、飛び出した椎間板が神経を圧迫して、その神経は脚の方へと伸びているので、腰痛の他に圧迫された側の脚に電気が走るような痛みやしびれが発生することがあります。

しかし最近では、中から飛び出した「髄核」そのものに、神経に炎症を起こす作用があることがわかってきました。もちろん神経が、機械的に圧迫されて痛みやしびれが起こっている可能性も捨てきれませんが、圧迫だけが原因で痛むのではないという説が有力になってきています。

症状が、腰の痛みや脚の痛みやしびれだけの場合は、手術する必要はほとんどないのですが、尿意や便意を催しても排泄がうまく出来なかったり(膀胱直腸障害)、女性で会陰部に異常感覚が出現したり、男性で陰茎の勃起が起こるなどの症状が出た場合は「馬尾障害」といって、重症の神経障害になるので手術が必要になってきます。

ただし大切なことなので繰り返しますが、ほとんどの椎間板ヘルニアは基本的に手術の対象ではありませんので、過度におびえないでくださいね。

椎間板ヘルニアで腰痛を起こす人は、腰痛全体の2~3%程度しかいない

なぜ最近では、椎間板ヘルニアだからといって、すぐに手術をすることはなくなってきたのでしょうか?

それは、今まで腰痛になったことがない健常者を集めてMRIを撮って調べてみると、なんと76%の人に椎間板ヘルニアが見つかったそうです
ということは、実際にヘルニアになっても、ほとんどの人は腰痛にならないのです。

椎間板ヘルニアにはなっていないけど、椎間板が「変性」している人にいたっては、健常者の85%の人が椎間板変性を起こしていました

ですから今まで整形外科医の方たちが、
「あなたの腰痛の原因は、椎間板ヘルニアのせいですね」と言っていた根拠が、全くなくなってしまったのです。

それどころか椎間板変性のある方が腰痛発症率は低いことも判明し、現在では椎間板変性は「遺伝子」の影響を強く受けることが分かってきました

肉体労働は椎間板変性を起こしやすくするの?

2012年に、日本における「腰痛診療ガイドライン」が策定発刊されました。
その内容を見ると、

身体的負荷が大きい重労働が腰痛発症の危険因子であることは、多くの論文で一貫している

腰痛の発症頻度と身体的負荷との間には比例関係があることが示されており、作業による腰痛の発症には、遺伝的背景よりも身体的負荷の程度が重要であると考えられている

と書いてあります。